ガラパゴス日本と新しい日本(1)
25年もの長い間、殆ど経済成長が出来ていない日本ですが、ようく見ると良い変化が起きてきているような気がします。
私が最近、最も驚いたのは国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)です。不勉強と言えば、不勉強なのですが、今まで名前は知っていたのですが、実態をよく知りませんでした。
IBのDiplomaコースを提供している高等学校を訪問したり、IBのセミナーに参加したりして、とても良いプログラムであると思いました。また、IBを履修している高校生が増えていることも知りました。
一番良い点は、期末試験がバカロレアの本部により作成され、採点されるという点だと思います。学生の学修成果が、教えている当事者ではなく、第3者により評価されるという点が重要だと思います。
これは私の学部で提供しているパラレル・ディグリー・プログラム(PDP)も同じです。BScと呼ばれる専門課程では、LSEの教員が試験問題を作成し、採点します。PDPの学生の答案は、インドやシンガポールで学んでいる学生と同じ基準で評価されるわけです。
学習の成果は教えている機関ではなく、第三者に評価してもらった方が良いのではないでしょうか? その方が客観的で良いと思います。学生の顔も知らないわけですから、出来が悪ければ躊躇なく落第点が付きます。
2番目によいなと思ったのは、IBの試験では論理的な思考が試されるという点です。記述式の問題では、論理的、説得的な記述が求められます。暗記だけで済むような問題ではないということです。
そういう教育を受けた日本の高校生が増えていくと、日本の世の中が大きく変わっていくのではないでしょうか?
自分の子供にIB教育を受けさせるという決断をされた親御さん達に感服します。